戦争と平和、そして無記

国際政治や歴史、およびその根底にある人類の心のメカニズムについて考察していきます。

第百八回 新型コロナワクチンと大出血(6)

1.「お考えください」は「考えないで打て」という意味

 新型コロナウイルスに感染しても、ほとんどの人は重症化しない。無症状で終わるか、普通の風邪のような症状で終わる。それゆえ、ほとんどの人は自分が新型コロナウイルスに感染していることすらわからない。感染に無自覚のまま生活し、普通に会社や学校に行っている人達がたくさんいるわけである。

 ただ、一部の人は重症化する。その際に起きていると思われる現象が、サイトカインストーム(cytokine storm)である。ウイルスを攻撃する働きを持つ免疫システムが暴走し、正常細胞まで攻撃してしまうという現象である。肺でサイトカインストームが起きれば、免疫系が肺の細胞を攻撃する。こうして肺炎が重症化し、患者は自力で呼吸をすることが困難となる。

 

blog.livedoor.jp

 

  ここまでのことは前回のブログで詳述した。免疫暴走がCOVID‐19のキーポイントであることは、読者の方々もよくわかったことだろう。問題は次のことである。実は、免疫暴走はワクチンのキーポイントでもある。

 ワクチンを接種することで、体内で免疫暴走が起こる可能性がある。大手メディアは、これについてほとんど報道しない。それは「副反応」という一語で済まされてしまっている。ワクチンを打てば、腕の痛み、発熱、倦怠感といった「副反応」が出るが、通常は数日で終わると報道される。まるで数日の嵐を耐えれば、その後はウイルスフリーの楽園が待っているかのようである。

 

f:id:isoladoman:20210627180656j:plain

朝日新聞 2021年6月27日広告

 「ワクチンを2回打つと、新型コロナウイルス感染症がかなり抑えられます」と政府広報は述べる。だがファイザーの説明書5項1は、「本剤の予防効果の持続期間は確定していない」と述べている。つまり半年もつのか、三カ月で効かなくなるのか、今はまだ誰にもわからないのだ。

 

www.afpbb.com

 

 また「持病のある方にも有効です」と政府広報には書かれているが、ファイザー説明書2項には「接種不適当者」について書かれており、9項には接種要注意者について書かれている。9項1には「予防接種の必要性、副反応、有効性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること」と書かれている。

 また、9項6には「予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。」と書かれている。ワクチンを打った母親が、乳児に母乳を飲ませられない危険性があるのだ。

f:id:isoladoman:20210627180828j:plain

コミナティ筋注 ファイザー説明書

 きちんと説明書を読めば、その文章が未知の危険性についての強い警戒心を背景に書かれていることがわかる。このようなワクチンを、「私も打ちました」と推進派の医者が言っているからといって、「じゃあ打つか」という軽いノリで打てるわけがない。そもそも「ぜひお考えください」と言いながら、政府もマスコミも、国民に対して「考える」ための材料を与えない。

 こうなると、「考えないで打ってください」と言っているようにしか見えない。考えて打つためには、考えるための材料が必要であり、ワクチンを打ったら体内で何が起こるのかについての知識が必要であろう。

 結局、彼らが肝心なメカニズムについて何も言わないため、私自身、苦労して自分で調べる必要性が生じた。その結果、「副反応」という表面的な噴火の奥底にある「免疫暴走」というマグマの正体が見えてきた。ここではそのメカニズムについて述べていきたい。

 

2.免疫暴走を避けるためにワクチンを打ち、免疫が暴走する

 我々は「SARSコロナウイルス2」に感染し、そこから免疫が暴走し、肺炎が重症化することを恐れる。その恐れから、ワクチンを打とうとする。だがワクチンを打てば、SARS2に感染しなくても、体内の免疫は暴走するかもしれない。免疫暴走が恐くてワクチンを打つのに、ワクチンのおかげで免疫が暴走するかもしれないという皮肉である。

 

www.youtube.com

  www.news-postseven.com

 

kondo-makoto.com

 

  我々は「ワクチンの副反応」として様々な症状を聞く。腕の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、嘔吐、下痢。これらは人によって重い場合もあるが、大概は軽くて済むと聞く。ならば、多少の副反応はあっても感染防止のためなら我慢しようという思考の筋道に流れがちである。

 だが、そうした個々の副反応は表にあらわれる現象に過ぎない。そうした表面的な現象の奥底では何が起こっているのか。そうした噴火の奥底にあるマグマとして、私はワクチンによる免疫暴走が起きていると思っている。

 シカハンターさんは、医師として患者にワクチンを勧めていないそうである。また、自身が経営するクリニックの従業員にもワクチンを打たせていないそうである。もちろん、シカハンターさん自身も打つつもりがない。その理由として、免疫暴走をあげている。ワクチンによって免疫が暴走するメカニズムについて、以下の動画がわかりやすいだろう。

 

www.youtube.com

 

 こうして見ると、皮肉なことだが、新型コロナウイルスとワクチンはその「在り方」が似ているとも言える。それ自体に強力な毒性があるわけではない。だが、それは免疫系の機能不全を引き起こす可能性がある。

 前回のブログで紹介したように、SARS2ウイルスの毒性はインフルエンザウイルスに劣る。しかし、SARS2ウイルスは免疫系の暴走を誘発し、それによって免疫細胞が正常細胞を攻撃することから、重症化を招くリスクがある。

 これと類似するメカニズムが、ワクチンのメカニズムである。コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンは、一般に考えられているほどに恐ろしい物質で出来ているわけではない。そこに含まれるmRNA(メッセンジャーRNA)はスパイクたんぱくを作るだけの能力しか持たず、細胞内に入っても数日で消える程度の持続力しかない。

 だが、毒性のない物質が、結果的に自己免疫疾患を誘発する可能性を持つ。上記動画の中で、シカハンターさんが何度か「感作(かんさ sensitization)」と言っているが、これは抗原に対する免疫応答の結果として、抗体およびリンパ球が生じ、次に同じ抗原に接した時にアレルギー反応が起きることである。

 わかりやすく説明しよう。シカハンターさんが言うように、細胞の表面には様々なタンパク質が存在している。レセプターやポンプなどのタンパク質である。これらはどの細胞にも「在って当たり前」のものであるから、免疫系は攻撃しない。通常、人間の体内の免疫系は細胞を守るためのものである。だからその仕事は異物の攻撃であり、細胞の攻撃ではない。

 

f:id:isoladoman:20210627181305j:plain

もとから在る突起物(タンパク)は相手にしない

 だが、RNAワクチンはmRNAを細胞内に侵入させることにより、スパイクたんぱくが大量に作り出される。こうして細胞の表面にはスパイクたんぱくが数多く突起するようになる。これを免疫系に攻撃させることによって、SARS2ウイルスが体内に入って来た時に、ウイルス表面のスパイクたんぱくを免疫系に攻撃させることがワクチンのシナリオであるが、シカハンターさんは隠れたシナリオが進行することを心配しているのである。

 その裏のシナリオについては、ファイザーも政府もマスコミも黙ったままである。レセプターやポンプなどのタンパク質は在って当たり前であるから、通常なら「感作(かんさ)」されるはずがない。だが、ワクチンを打つことにより普段なら居るはずのない「スパイクたんぱく」という隣人が、細胞の表面に生じることになる。

 この「スパイクたんぱく」という異物、つまり抗原に対する免疫反応として、抗体が生じ、となりの正常たんぱくまでもが「感作(かんさ)」される可能性がある。正常たんぱくからすれば無実の罪であるが、優等生であっても、不良と隣人になれば一緒くたに敵視される可能性があるということである。

 こうしてワクチンの逆説的なシナリオが遂行される。つまり、免疫暴走を回避することを目的としたワクチンが、免疫暴走を招くという皮肉な結果となるのだ。もちろん暴走の程度が低ければ大した問題とはならない。だが、博打であることは変わらない。免疫系がスパイクたんぱくだけを正確に選別して異物と見なすとは限らない以上、どうなるかはワクチンを体内に入れてみないことにはわからないのだ。

 

f:id:isoladoman:20210627181344j:plain

普通のイボイボまで抗原と見なすようになる

 

3.軽い人も重い人も免疫暴走は起きている

 ここまで読んでいただいた方は、第百三回ブログで紹介した不可思議な大出血についても、その構造が見えてくるであろう。アストラゼネカ製のワクチンを接種したデーブ・ミアーズさんは、数時間後に高熱に苦しむようになり、一カ月後には足が腫れるようになった。結局、足から血が噴き出し、切断に至ったわけであるが、原因不明とされるこの症状は、明らかに免疫暴走の結果であるように見える。

 

アストラ製ワクチン打った元テコンドー世界チャンピオン、足を切断「腫れて血が噴き出た」

  

 「副反応」という言葉を多用し、頭痛や発熱などの各現象を強調するというやり方は、ワクチンの負の側面が一時的な嵐のようなものだという印象を与えるものである。台風を一時的に我慢すれば、その後に幸せな生活が待っているかのようである。

 これは表面的な現象に目を向けさせることによって、肝心の内部メカニズムを隠すというやり方である。枝葉末節に注目させることで、根の部分は隠すのである。だが、隠そうが隠さなかろうが、ワクチンが注入された体内では、免疫攻撃が起きているはずだ。腕の痛みや発熱、吐き気や倦怠感といった現象は、免疫系が細胞を攻撃するから起こるのだろう。

 我々は副反応の軽重を気にする。ワクチンを打った後に副反応が軽いことを祈る。だが、スパイクたんぱくの大量発生を契機として、自分が自分を攻撃するという事実は起きる。この程度が低ければ、ちょっとした痛みや発熱で済むだろう。だが程度が大きければ、数時間で死亡した神戸の女性や、脳出血をした26歳の看護師や、足を切断した元テコンドー選手のようになるかもしれない。

 新型コロナウイルスに感染しても、ほとんどが局所的なウイルスの増加にとどまる。ACE2という受容体を持つ細胞にしかSARS2ウイルスは侵入できないのだから、炎症も体の部分で起きるしかない。だがワクチンは全身にまわる。どこで免疫暴走が起きるかは、ワクチンを打ってみなければわからない。

 それゆえ、ワクチン接種の制度は完全に自己責任となっている。何が起きても製薬会社は責任をとらない。実際、緊急事態下の限られた実験期間を経て特例承認されたものであるから、打った結果どうなるかは誰にもわからないのだ。接種拡大の今が、実験期間である。

 結局、新型コロナウイルスについて調べれば調べるほど、その恐ろしさは軽減していき、逆に、ワクチンについて調べれば調べるほど、その恐ろしさは増してゆく。これは私だけでなく、ウイルスやワクチンについて調査した人なら、誰もが同じように経験することであろう。

 これは、マスコミ情報を鵜呑みにする世間の常識とはまったく逆の進行形態である。大手マスコミの情報をシャワーのように浴びれば、新型コロナウイルスがどんどん恐ろしくなり、ワクチンは恐くないものとなってゆく。これは明らかに、その方向に誘導されているということである。

 となると、我々はウイルスやワクチンによって死ぬというよりも、その誘導によって殺される可能性があるということである。結局コロナやワクチンよりも、人間の意図の方が恐ろしいということになるのだろう。

 

f:id:isoladoman:20210627181546j:plain

ルワンダのスーパーで売られているマチェーテ

 刃物はスーパーで売っている。それ自体は恐ろしいことではない。ルワンダのスーパーで売られているマチェーテが、勝手に飛んで来て人間を襲うことはない。警戒すべきは刃物それ自体ではない。むしろ、それを使って何かをしようとする人間の意図の方が危険であろう。次回はコロナウイルスを契機に起こる人間の攻撃性について考察していきたい。